Milk
こんにちは。Milkです。
皆さんは、「ポジティブサイコロジー」または、「ウェルビーイング(well-being)」という言葉を聞いたことありますか?

ポジティブサイコロジー。

直訳すると、「積極的な心理学」

なんだか、これだけを聞くと、「なんでもポジティブに考えよう! 元気に! 積極的に!」というイメージが湧いてきます。

う・・・なんか頭痛くなってきました。

暑苦しい・・・

なんでもかんでも「ポジティブに考えろよ!」と言ってくる人いますけど、それが出来ないから困ってるんです。

また、この「ネガティブ」に考えることは、決して悪いことでもありません。

「ネガティブ」と一括りにするのは大きいですが、「リスクを事前に発見することに長けている」と言えます。

ポジティブシンキング(positive thinking)と言う言葉が流行りましたが、なんでもいい方向には考えられません。

きちっと、危険な部分は「リスク」として対処するのが大事です。

そうでなければ、道に大きな穴があっても「飛び越えられる!」と思い込んで落ちていくのと一緒です。

それを回避するのが「リスク管理」なのです。

「ネガティブ」が大きすぎるのも問題です。

今度は、

Milk
あれが起きたらどうしよう?
これが起きたらどうしよう?

となって身動きがとれないからです。

要はバランスなのです。

さて、「ポジティブサイコロジー」とは、そんな「ポジティブシンキング」一辺倒な分野なのでしょうか?

従来のカウンセリングアプローチ

20世紀に広く利用されるようになったカウンセリング。

これは「疾患モデル」というものを尺度としていました。

精神疾患を抱えて苦しんでいる状態をマイナスの状態としましょう。

それを、苦しみがない状態。つまり「0の状態にする。」と言うのが、この考え方です。

過去のトラウマや問題について原因を探し、それを解決しようとします。

  • 過去に焦点を合わせる
  • 「何がいけないのか」
  • 感情的理解
  • 苦痛と困難に目を向ける
  • 過去からの解放

この部分に主眼が置かれていたのです。

確かに効果はありましたから利用されているのですが、何度も自分の「傷」を開き続けることが必要になります。

これが返って、うつ病の再発などを促す結果を招いていたりもしました。

時と場合によるのです。

これは個人的な意見ですが、職場などの人間トラブルの場合は、状況と原因に関して過去を振り返り問題点を洗い出す作業は有効だと思っています。

しかしながら、虐待などのトラウマに関する部分は、そこを見つめ続けることによって、不安定さが増幅される場合が発生します。

また、「疾患モデル」の最終目標は0の状態。つまりニュートラルの状態です。

それ以上の状態は目指しません。

この部分が「ポジティブサイコロジー」と大きく違う点です。

ポジティブサイコロジー

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では、ポジティブサイコロジーは何を主眼に置いているのでしょうか。
(ポジティブサイコロジーでは、「カウンセリング」ではなく「コーチング」と呼んでいるようです。)

  • 将来に焦点を合わせる
  • 「何を望むか」
  • 行動的指導
  • 目標を設定する
  • 前へ進む

「疾患モデル」と対比させてみましょう。

カウンセリング コーチング
過去に焦点を合わせる 将来に焦点を合わせる
「何がいけないのか」 「何を望むか」
感情的理解 行動的指導
苦痛と困難に目を向ける 目標を設定する
過去からの解放 前へ進む

大きな違いは、「過去を見つめる」のと「将来を見つめる」ことでしょう。

過去を変えることは難しくても、これから先に喜びを何度も経験することで心を豊かな状態にする(幸福度を高める)のが目指すところです。

もちろん。過去の自分を受け入れて欲しいという気持ちが出てくるのは自然なことです。それは問題ではありません。

しかし、こればかりに囚われると、自分が過去に常に引っ張られる状態を起こします。

これが「うつ病」を再発させる、あるいはなかなか回復まで至らないということなのです。

まずは、マイナスの状態からニュートラルへ。そして、ニュートラルから幸福度を高める状態へ。

これがポジティブサイコロジーの追求するものです。

ウェルビーイング(well-being)とは?

ポジティブサイコロジーの中には、「ウェルビーイング(well-being)」という言葉が多用されます。

これを理解することが、初めの一歩でしょう。

「ウェルビーイング」(well-being)とは、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念で、「幸福」と翻訳されることも多い言葉です。
1946年の世界保健機関(WHO)憲章の草案の中で、「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態(well-being)にあることをいいます(日本WHO協会:訳)」と用いられています。
 
参照:「ウェルビーイング」とは? – 『日本の人事部』

このように表現されています。

機械的な毎日を送るのではなく、「幸福」を感じ生活が出来ること。

これが「ウェルビーイング(well-being)」とされています。

特に、日本はこの幸福度が低い国として知られています。

国連が2017年3月に発表した、世界155ヵ国を対象にした幸福度ランキングによれば、日本の順位は51位。2016年の53位から、二つ順位を上げました。
1位はノルウェーで、上位5ヵ国のうち4ヵ国を北欧勢が占めています。
主要な国を見るとカナダ7位、米国14位、ドイツ16位、フランス31位となっており、日本はまだまだ上を目指さなければならない位置にあるといえます。
 
参照:「ウェルビーイング」とは? – 『日本の人事部』

ポジティブサイコロジーの歴史

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心理学は20世紀前半には大きく3つの目標を持って研究がされていました。

  • 精神疾患の治療
  • 高い才能の育成
  • 人々の生活の改善

の3つです。

しかしながら、第二次世界大戦後に、「精神疾患の識別と治療」が主になり研究の幅広さが縮小されました。

これは、戦争に起因する精神疾患患者が増えたためと推測されます。

精神疾患による苦しみを「軽減する」という面では大きく進歩を果たしましたが、生活のポジティブな面が研究領域から外れることになりました。

その結果、研究のほとんどが「人の欠点や弱点に焦点を当て、強みよりも短所を強調する」という心理学に変化しました。

これは、人をニュートラルにすることは出来ても、それ以上の状態。つまりウェルビーイングを得る状態にまでは引き上げられませんでした。

生活できるギリギリのラインにまでにしか引き上げられないため、うつ病の症状の緩和で留まったり、再発が起こったりするとポジティブサイコロジーの研究者は考えています。

心理学のバランスが取れていないと考えているのです。

より、健康に生活する為には、ウェルビーイングを感じる生活を取り込み、より幸福度が高い状態を維持することが大切だとしているのです。

ポジティブサイコロジーは1990年代後半に発達した研究分野ですが、その前身は「人間性心理学」を基礎としています。

この「人間性心理学」は1960年代に提唱された分野です。

また、「ポジティブサイコロジー」は「認知行動療法」と似た概念を持っています。

これらは相反するものではなく、共存するものと位置づけています。

ポジティブサイコロジーは、心理学者のMartin Seligman先生が中心となって開始された心理学である。
一方、認知行動療法の創始者Aaron Beck先生は精神科医であるが、2人はとても近い立場にいた。
Aaron Beck 先生が認知行動療法を考える際、最初に目を向けたのは、うつ病の方はどうして悲観的になってしまう、悲観的になると行動が制限され、ますます「考え」は落ち込んでしまう、ということである。
上手くいかない時は、どうしても「上手くいかない」ということにのみ目を向けてしまい、自分は駄目だと考えてしまう。本当に駄目なのは「上手くいかない」そのことだけが駄目なのだが、いつの間にかすべてが駄目だと考えてしまう。
このような時、もう一度全体を見直してどこが上手くいっていないのか、どこが上手くいっているのかをしっかりと見極め、自分の力を上手に発揮できるようにする。
その過程で、不安な気持ちや落ち込んだ気持ちを軽減することができるというアプローチである。
<中略>
「考え方に目を向けてしなやかな心の力を育てる」という基本コンセプトは、ポジティブサイコロジーと共通する。ただプラス思考をすれば良いのではなく、自分の力をポジティブに生かせるような心の持ち方が大切である。
 
参照:日本ポジティブサイコロジー医学会

最後に

今回は、少し長めになってしまいましたね。

「ポジティブサイコロジー」という分野が、「ウェルビーイングをいかに得るか」に重きを置いた心理学分野であることは、ご理解頂けたと思います。

ポジティブサイコロジーでは、幸福感やポジティブな感情を多く経験することで、それが強化されていくことを目指しています。

悲しいことを何度も思い出すと、ネガティブな思考が強化されるのと同様です。

その逆転の発想と言えるでしょう。

では、どのようにして幸福感やポジティブな感情を「多く経験するか」

それは、別の機会にお話しますね。

それでは、今回はこの辺で。

adios!!


1 thought on “幸福度を高める心理学?ポジティブサイコロジーとは。

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