【入門!認知行動療法5】考え方のくせを調整してストレスを軽くしよう!

はじめに

Rena
こんにちは、Renaです。
シリーズ【入門!認知行動療法】は私が病院で受けた講座をもとに再構成しています。

前回は認知再構成法の概要(考え方のパターンを見つける方法)をお伝えしました。
【入門!認知行動療法4】考え方のパターンを見つけよう!

今回は第4回で見つけた「認知」(考え方)の「くせ」をどうやって調整していくかをお送りいたします。

登場人物

お話を一緒に進めていくのはおなじみ、田中さんと先生です。

田中さん
田中です。
今朝のご飯はフルーツグラノーラです。
先生
私は卵かけご飯でした。
ごま油と醤油をちょこっとかけるとおいしいんです。

「くせ」を調整していこう!

自分の考え方のパターン・傾向が見えてくれば、そこから心のバランスを整え直すことができます。

先生
イメージとしては、鏡を見ながら自分の姿勢を整えるような感じですかね。

真っ直ぐな姿勢で立っているつもりでも、実は右肩が上がっていたりするかもしれません。

鏡を自分の前に置くことで「右肩が上がっているな、もう少し下げよう」「猫背になっているな、もっと背筋を伸ばそう」と自分を客観視して直せるようになります。

これと同じように、認知再構成法で「自分はネガティブな側面ばかり見ているな、ポジティブな考え方も取り入れてみよう」「部下にばかり反応しているな、ちょっと距離を取りながら接してみよう」と「くせ」を調整することが出来ます。

調整が必要な「くせ」

先生
「くせを調整」といっても、全てのパターン・傾向を調整する必要はありませんよ
それは、あなたの個性の一部であることも多いのですから。

調整が必要なものとしては以下を目安にするとよいでしょう。

  • 自分や他人を傷つけるもの。
  • 日常生活の妨げになるもの。
  • 自分が変化させたいと感じているもの。

それでは「くせ」を調整する方法を見ていきましょう。

方法1.非根拠を探す

先生
一つ目は「根拠のある考え方かどうか検討し、現在の根拠とは逆の根拠を探してみる」ということです。

ちなみに、現在とは逆の根拠を「非根拠」と言います。

例えば……

前回の田中さんの例では「上司に叱られた」という出来事を受けて「自分には価値がない」という考えが浮かんだ、というものがありました。

この「自分には価値がない」という考えを支持する根拠を、田中さんは考えてみました。

田中さん
  • 他に同じような失敗をする人はいない。
  • 同じ失敗を以前にも自分はしていて改善できていない。

これに対して「自分には価値がない」という考えを否定する根拠(非根拠)も探してみると、次のようなものが浮かびました。

田中さん
  • 仕事の出来と人格・人間的価値は関係ない。
  • 上司は他の同僚も同じように叱っている。
  • 降格などの実害は見られない。

この双方の根拠を考えた結果、田中さんは次のような考えに代わりました。

田中さん

確かに叱られたことは残念だけれど、実害もないし、人格も否定はされていない。
価値がないと決めつけるのは早いな……!!

バランスの取れた考え方になった田中さん、叱られた悲しみが半減したようです!

バランスの取れた考え方を見つけよう

自分の元々のネガティブな考え方だけに囚われるのではなく、それを否定する考え方も探してみることで、ポジティブとネガティブの中間のバランスの取れた考えを見つけられるようになります。

そのバランスの取れた考えを取り入れるのがこの方法です。

はじめはポジティブな考え方を探すのに苦労しますが、この方法が根付いていけば、少しずつ考え方のくせを調整できます。

方法2.実際に行動する

先生
過度に心配していたけれども、実際に行動してみると「思ったほどでもない」という経験はないですか?
頭の中で想定していた考えが正しいのかどうか、実際に行動して検証してみるのも時には有効ですよ。

例えば……

田中さんは仕事で失敗をし、「同僚に迷惑をかけている」と考えています。

この考えが本当か、同僚10人に尋ねてアンケートを取ってみることにしました。
結果は以下の通りとなりました。

  • 「そんなに迷惑だと思っていないよ」2人
  • 「全く迷惑だと思っていないよ」5人
  • 「寧ろ助けてもらって感謝しているよ」3人

田中さんは自分が思っていたほど迷惑をかけていないことが分かり、自信が少し湧いてきました。

時には行動しよう

この方法の難しいところは、例の場合だとアンケートを取るという周囲を巻き込んでの行動をする必要があるということです。

方法1は頭の中だけでも行えましたが、方法2はちょっと勇気が必要です。

また、「アンケートでは同僚はこういっていたけれど信じられないな……」と感じる人にはあまり適していないとも言えるでしょう。

それでも、「実際に行動する」手法はアンケートだけではありません。

田中さん
頭の中で悶々としているより行動してすっきり解決することもありますよね!
機会があればぜひトライしてみたいです。

方法3.他の人の立場から考える

先生
同じできごとでも人によって考え方は違いますよね。これに注目する方法です。
先生
「他の人ならどう考えるかしら?」とイメージするのです。

例えば……

仕事で失敗してしまった田中さん。

こんな風に考えてみることにしました。

田中さん
尊敬する佐藤先輩ならどう考えるだろう……?
田中さん
きっと「仕事で失敗したからって自分の良さが失われるわけではない」と思うだろうな。
そうだ!人間的価値がなくなるわけじゃないんだ!

視点を変えてみよう

先生
他にも以下のような場合を考えてみるのもいいでしょう。
  • 親友だったら……
  • 親・兄弟姉妹だったら……
  • 上司・部下だったら……
  • 友人に相談されたらどう答えるかな
  • 部下に相談されたらどう答えるかな

他の人になりきって考えると、意外な考えや別の視点が浮かぶものです。

頭の中で想像してみるだけでいいのでトライしやすく、オススメの方法です。

「くせ」を調整するとどうなる?

先生
第1回のとき、田中さんは上司に怒られて落ち込んでらっしゃいましたよね。
そのときの気持ちをパーセントで表してもらえますか?
田中さん
パーセントですか?
そうですね……「悲しみ80%」「情けなさ50%」でしょうか。
先生
では今回学んだくせの調整方法を使って別の考えを取り入れてみましょう。
田中さん
方法3の「他人の立場に立ってみる」というのを使ってみると……。
きっと妻なら私に「仕事で叱られてもあなたは価値ある人よ」「それに上司の虫の居所が悪かったのかもしれないわね」というでしょうね。
先生
それを踏まえてみるとどうですか?気持ちは変わりましたか?
田中さん
ハイ!「悲しみ40%」「情けなさ40%」くらいに減りました!

田中さんのように、別の考えを取り入れることで、感情を変化させることができます。

この際、劇的な変化を求める必要はありません。

小さな変化を目標にして、少しずつ考えの「くせ」を調整していきましょう。

まとめ

今回は認知再構成法の続き、「くせ」の調整方法についてお伝えしました。

  • 人や自分を傷付け、日常生活の妨げになる「くせ」を調整する方法がある。
  • 具体的な方法としては「根拠のある考えか検討する」「実際に行動する」「他の人ならどう考えるかイメージする」の3つがある。
  • 「認知」(考え方)が変化すると「感情」も変化する。
  • 変化は小さい方が望ましい。

次回予告

田中さん
「認知」を変える方法はこれでわかりました!
次は「行動」を変える方法ですね?
先生

そうですね。
「認知」「感情」「行動」「身体」の反応のうち、「行動」を変える方法「行動活性化」についてお話ししましょう。

次回は意識的に行動を変える「行動活性化」をお送りいたします。

Rena
それでは、あなたの健康と明日のお天気をお祈りして。

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